足羽川を訪ねて
2019年07月08日
写真家 高橋智裕
福井県の川を代表する足羽川。その上流域で岐阜県境に接する山あいの里が池田町。そんな中を流れる水はどこまでも澄み、周りは緑に囲まれマイナスイオンを全身に浴びることの出来る私のお気に入りの場所。
北陸では珍しい、かずら橋の横を川岸に向かって降りて行くと、水量豊富な足羽川が優しく流れています。
夕方、そんな爽やかな足羽川を覆う木々の間から突然光が射し込んできました。それはまさに”天使の梯子”で、幻想的なこの風景に時間を忘れ、消えるまでその場から動けないほど、自然の神秘をまざまざと感じたひと時でした。
そんな突然訪れた幻想的で神秘的な風景を収めるのにも欠かせなかったのが、私の相棒のひとつであるマーキンスの自由雲台です。
私は、風景を撮影する時、ほとんど三脚を使いますが、ここでその理由を少し書いてみようと思います。
北陸では珍しい、かずら橋の横を川岸に向かって降りて行くと、水量豊富な足羽川が優しく流れています。
夕方、そんな爽やかな足羽川を覆う木々の間から突然光が射し込んできました。それはまさに”天使の梯子”で、幻想的なこの風景に時間を忘れ、消えるまでその場から動けないほど、自然の神秘をまざまざと感じたひと時でした。
そんな突然訪れた幻想的で神秘的な風景を収めるのにも欠かせなかったのが、私の相棒のひとつであるマーキンスの自由雲台です。
私は、風景を撮影する時、ほとんど三脚を使いますが、ここでその理由を少し書いてみようと思います。
昨今のデジタルカメラ事情。機材小型軽量化されたミラーレス機の台頭、強力な手振れ補正機能で、高画素高精細の画が簡単に撮れるようになりました。これまで焦点距離分の1のシャッタースピードより遅いシャッタースピードだと手ぶれが起きてしまうという大まかな基準がありました。高画素機だと、もっとシビアでしたし、デジタル一眼レフカメラ(ミラー有り)だと、撮影時のミラーの上げ下げでもブレが起きるということもありました。
風景写真の仕事では手ぶれしているものは、構図や作品性のお話し以前に、使ってもらえません。ただ、ミラーレスと強力な手ぶれ補正によって、最近では上記した基準のシャッタースピード以下の遅いシャッタースピードでも手ぶれすることなく撮れるようになりました。そして高画素機は、手ぶれにものすごくシビアだった一昔前ですが、これに関しても強力な手ぶれ補正は有効で、そこまで気にすることなく撮影することが出来るようになりました。
ではもう三脚なんていらないんじゃないか?と思う方も多いと思いますが、手ぶれ防止だけのために三脚を使っているなら、そう考えるのは当たり前ですね。ただ三脚は手ぶれ防止だけに使うものではないというのが私の考えです。
風景写真の仕事では手ぶれしているものは、構図や作品性のお話し以前に、使ってもらえません。ただ、ミラーレスと強力な手ぶれ補正によって、最近では上記した基準のシャッタースピード以下の遅いシャッタースピードでも手ぶれすることなく撮れるようになりました。そして高画素機は、手ぶれにものすごくシビアだった一昔前ですが、これに関しても強力な手ぶれ補正は有効で、そこまで気にすることなく撮影することが出来るようになりました。
ではもう三脚なんていらないんじゃないか?と思う方も多いと思いますが、手ぶれ防止だけのために三脚を使っているなら、そう考えるのは当たり前ですね。ただ三脚は手ぶれ防止だけに使うものではないというのが私の考えです。
私は、風景を撮影する際、測光方式をスポットで撮影しています。スポット測光というのは、ファインダー内の一部の場所の明るさだけを適正露出として撮影する方式で、少しズレると全く違った明るさの作品になってしまうのです。
だから手持ち撮影だと、自分が意図した明るさでなくなってしまうことが多々出てきてしまう。また、全く同じ構図で、明るさの違った数枚の撮影をしたり、全く同じ構図で、シャッタースピードの違う撮影をするような時、手持ち撮影だと、それが出来ません。当たり前だと思いますが、手持ちで寸分違わぬ画を撮るというのは相当難しい、というより私には無理です。最高に頑張っても数mmは必ずズレます。これはどんなに頑張っても無理です。
そしてもうひとつ。風景撮影の場合、私は99%、ピント合わせをマニュアルで行っています。ブレと同様、ピントが合っていない作品ではお仕事ではお話しになりません。ピントを追い込む場合、ざっくり合わせた後、ビューファインダーでピント位置を拡大して追い込んでいきますので手持ちだと無理なのです。
以上が風景を撮影する時のほとんどで三脚を使う理由ですが、ゆえに、どんなに機材が軽量化されても、手ぶれ補正機能が素晴らしくなっても、三脚を機材から外すということは今後もありません。
そしてもうひとつ。風景撮影の場合、私は99%、ピント合わせをマニュアルで行っています。ブレと同様、ピントが合っていない作品ではお仕事ではお話しになりません。ピントを追い込む場合、ざっくり合わせた後、ビューファインダーでピント位置を拡大して追い込んでいきますので手持ちだと無理なのです。
以上が風景を撮影する時のほとんどで三脚を使う理由ですが、ゆえに、どんなに機材が軽量化されても、手ぶれ補正機能が素晴らしくなっても、三脚を機材から外すということは今後もありません。
三脚はしっかりしたものを使いますし、それと同じく自由雲台もしっかり止まるものが必要です。撮影している間にだらりと下がってきたりしたら使い物にならないし、かと言ってやっぱり"軽いは正義"です。人間、楽なものは使いやすく使い続けるというのが心理です。しっかりしたもので軽く、そして何より、信頼して使えるもの。私にとって、その条件を満たすのがマーキンスの自由雲台なのです。
そして一度使ったら、もう手放せないというほど重宝なのがL型プレート。縦横の構図変え動作が劇的に簡素化されます。撮影時のストレスは、出来るだけゼロに近づけて出かけることが作品作りには大事なことですから。
現場の様子から話がそれてしまいましたが、最後にこの日の作品をご覧ください。
そして一度使ったら、もう手放せないというほど重宝なのがL型プレート。縦横の構図変え動作が劇的に簡素化されます。撮影時のストレスは、出来るだけゼロに近づけて出かけることが作品作りには大事なことですから。
現場の様子から話がそれてしまいましたが、最後にこの日の作品をご覧ください。
2011年、いわき市の小名浜港を取材中に津波に流されるが、海保職員に救助され一命を取り留める。2015年から曹洞宗宗務庁のオフィシャル撮影を担当。WBSC U-15 ベースボールW杯 2016 in いわきでは、WBSCオフィシャルカメラマンを担当するなど、ドキュメンタリー・自然風景・スナップ・ポートレート・スポーツ等々、様々な分野の撮影に携わり、雑誌・新聞・テレビ・企業広告・カレンダーなどで作品が使われている。2015年4月から2017年3月まで、石川テレビ「石川さんみんなのニュース」のレギュラーコメンテーターを務めた。"写真"は"写心"の気持ちを忘れることなく、"自然との共存""自然からの声"をテーマに持ち情景的な作品作りに尽力している。また、防災啓発活動をする"災害防災アドバイザー"としての一面も持つ。内閣官房内閣府主催伊勢志摩サミットフォトコン優秀賞。
日本写真家ユニオン会員、日本風景写真家協会会員
ウェブサイト: www.tomohirotakahashi.com